緊張感に欠ける日を送っている。
ストレスがなくなったせいだろう。
バイトとはいえ、相当なストレスになっていたようだ。
気楽といえば気楽なのだが、緊迫感がない。
日本の現状を多くの者がなげくが、
批判一辺倒、具現的提案がない。
マスメディアもネタ追いに終始している。
根幹のところを脇に置き、枝葉のところで騒ぎ立てる。
という自分も、危惧するだけだ。
これもなさけない。
なだらかな下降線を描きながら、
それはそれなりに日々が過ぎていく。
人と会うのが億劫になった。
話すこともない。聞きたいこともない。
好奇心がわかない。会うことへの気づかいにも疲れた。
寒いこともあってか、出歩くこともなくなった。
家にいるのが一番と思うようになった。
そういえば、これがおふくろの口癖だった。
デイケアーにも一度も行ったことがない。
集まりも嫌いだった。
年をとると似てくるのだろうか。
家にいるのが一番と思う或る日、
ポットキャストを聴いていた。最近、これが愉しみなのだ。
ぼんやりと庭をながめる。
冬の庭
それはそれなりに悠然と
生きるをしめし
野良が横ぎる
雪も溶けない庭の軒下を猫がゆく。
エサさがしか、あるいは、雌を求めてだろう。
そのこちら側では、ガラス越しに光りをうけながら、
怠惰な自分がそれをながめる。
2011/2/14