北京は"どんな街?"と聞かれたら、答えに窮する。
こんなところだとひとくくりでは言えない。
場所によって、街の雰囲気は違う。
東と西とでは、また北と南とではまったく違う。
東の建国門外大街に立つ。
どこの国でも見かけるオフィスビル群が林立する。
いまやグローバルスタンダードとなった都会の風景だ。
オフィスへの出入りはゲートでチェックされる。
カードをかざすと通れるあの自動ゲートだ。
カフェテリアでコーヒーを飲むシーンもよく見かける。
ショッピングゾーンにはブランド名を冠したショップが並ぶ。
ビルに出入りする人々はみなこぎれいな格好をしている。
フードコートはランチをとるビジネスパースンでいっぱいだ。
高層オフィスビルを出て、歩道橋を渡り、反対側に出る。
そこにはまったく違う光景が展開する。
広大な敷地に建設途上のビル群が鉄筋をむき出しに建ち並ぶ。
バス停は出稼ぎ労働者でごったがえす。
身のまわり品であろうか荷を背負い、歩道を行く。
先ほど見た人たちと服装が違う。雰囲気が違う。
道路一本をはさんでまったく違う風景なのだ。
都市は常に変化していく。
本来、とらえどころがないのだ。
そこらぢゅうで取り壊しがあり、それに替わる建設がある。
人の流入は避けられない。
仕事を求め、人はやってくる。
地方から観光客も押し寄せる。
中心部の繁華街は彼らでごったがえす。
いろいろな人々が混在して、成長していく。
今回もまた、都市変化の一場面を見たに過ぎないのだ。
2011/11/11