パックツアーでスペインへ
第11章 安いなりにホテルは印象的

こんな値段でどんなところに泊めるのだろう。

行くまえから興味があった。
この旅行代金からすると、ホテルに割く費用はかなり抑えるはずだ。
通常利用するようなホテルではなかろう。

実際に行ってみて、驚いた。

いろいろな宿泊所があるものだ。
値段に見合ったものもあればあるものだ。
よくぞ探してきたと感心する。



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マドリードは合宿所みたいだった。

5階建ての宿泊所が6棟ほど立ち並ぶ。
長期滞在者をターゲットにしているのだろう。
簡単ながらもキッチンがついている。
間取りは1DKに寝室、トイレ・洗面室とかなり広めだ。

しかし、街の中心部からはかなり離れている。

マドリードに限らず、どこのホテルもそうだった。
公共交通機関がなく、いずれのホテルも足の便がよくない。
チャーターしたバスで運んでくれるからいいようなもので、
個人で泊まるには二の足を踏む。

グラナダは観光客向けの普通のホテルだった。

一応、市街地のなかにあり、周りも人通りがある。
外見はともあれ、内部はまあまあだ。
部屋と部屋の境の壁も薄いように思える。
最大の難点は低速のエレベータで、少人数しか乗れず、それが2基だけ。
これでは団体宿泊者には対応できない。
多くの人が階段を使っていた。

バレンシアは出張者向け宿泊所といった感じ。

バレンシア市街地から20キロ以上は離れている。
ホテルの近くには工場や事務所らしきものがぽろぽろ建っている。
バレンシア周辺に開発されたビジネスエリアかもしれない。
ビジネスウーマン風の女性がロビーを横切るのを見かけた。
部屋はよくあるアメリカンスタイルのコンパクトなつくりだ。

バルセロナはアパートを改造したようなところに案内された。

外廊下があり、それに面して部屋が並ぶ。
隣接する建物や道路を行き来する車が廊下からみえる。
外廊下の扉を開くとすぐに部屋となる。
窓は廊下に面してあるだけだ。
くつろぐというより、寝るところといった感じだ。
現地の高校生らしき団体が泊まっていた。
修学旅行でバルセロナに来たのであろう。
歩いて数分のところに大型スーパーマーケットのカルフールがあった。

思い返せば、今回泊まったホテルはバラエティに富んでいた。

これまで体験したことのないタイプの宿舎に泊まれた。
どんなホテルに泊まったかは記憶から消えていくものなのだが、
これが今回は部屋のつくりまで鮮明に浮かんでくる。
それだけ、それぞれが個性的であったのだ。
これはこれで愉しいことだ。

パックツアーでスペインへ  2012/6/7 記

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