シニアからの旅行術
Flash:第8章 東京中心に抵抗するも
  
第8章 東京中心に抵抗するも

ここ茨城からの旅行は不便だ。

行程がどうしても東京経由になってしまう。
東京に出るまでで一苦労。時間もかかる。コストもかかる。
特に北に向かう旅のときは無駄を感じる。


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紅葉の時期、平泉に行ってきた。

茨城からだと、一度南に向かい、東京から再び北を目指す。
遠回りの感じはするが、新幹線で行くとなるとこれしかない。
一ノ関で降り、その日はかんぽの宿に泊まる。

翌日、毛越寺、中尊寺、無量光院跡などを見て歩く。
徒歩でまわるにほどよい、こじんまりとした町だった。
その日は市内に一泊する。

さて、帰路だ。

朝、平泉を出て、一ノ関に戻り、バスで仙台に向う。
駅前から頻繁に高速バスが出ている。これは便利だ。
1時間ほどで仙台に到着。街をぶらつく。城址跡にも行く。
伊藤氏設計で有名となったメディアテークも見学する。

あとは茨城に帰るだけ。

新幹線に乗り、上野に到着したら常磐線に乗り換える。
これが常識的はルートだ。

しかし、これでは面白くない。

茨城交通が水戸・仙台間の高速バスを運行し始めた。
ものは試しだ。これを利用することにした。

地図でみれば、水戸は仙台のほぼ真南、東京はその先だ。
V字の遠回りルートで行くより、距離的にはベターだ。

しかし、実際に乗ってみて、それはたいへんだった。

まず、時間がかかる。
茨城に入って最初の停車地は日立駅前。そこまでに4時間。
これは我慢するとして、その後がたまらない。
一般道を走ったとおもえば、再び高速にのる。
これを繰り返して、いくつも停留所をまわって、
やっと、終点の水戸に着く。

着いたころは、地方都市でいうところの深夜。

駅の周りはシャッターを下ろしている。
この時間、わが住む町へ向かう電車はあるのか。
最終列車が1本残っていた。ただし、待ち時間が1時間。
そんなこんなで家に着いたのは零時過ぎ。

思うに、東京は異次元の世界だ。

新幹線も飛行機も頻繁に到着する。
乗り継ぐ電車も地下鉄も、夜遅くまで頻繁に来る。
便利さを基準にすると、地方は太刀打ちできない。

それを実感する旅でもあった。

シニアからの旅行術  2014/11/18

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