《 私達の「西行の研究」》
 更新: 2013/3/27

  昨年、2012年の"季節とともに玉葉和歌集"に引き続き、
  今年も玉葉和歌集を読んでゆく。旅歌に入る。
   なお、このサイトは、
  2000年の"西行の生涯とその歌"が発端で、
  その後、西行学習ノートを掲載している。
  2008年以降、山家集雑歌の述懐歌群、無常・哀傷歌群、
  法華経の釈教歌、十楽の釈教歌を取り組み、
  2011年は"往生要集"の欣求浄土の章を読んだ。

2013年の 西行学習ノート【最新版】 -   update 2013/3/27

玉葉和歌集旅歌を読む  new 第3章 くやしきはよしなく君に
ある所に宮仕えしておりました人が出家し、住みなれた都を離れ、
 くやしきはよしなく君になれそめて いとふ都のしのばれぬべき  西行法師

最近の学習テーマ

これまでの学習履歴   ※クリックすると右の目次ボックスがスクロールします。

  1. 西行散策 (西行学習ノートを開始  2001年)
  2. 山家集恋歌に挑戦 (学習も新たな方向を模索するが,)
  3. 続 西行散策 (再び、西行にふれた本を読む  2004年)
  4. ことば探しの旅に (世の動きに危惧し  2005年)
  5. 「年たけて」から「あくがるる先は」 (定年後3年も経ると  2006年)
  6. 有名な歌二首が題材 (つれづれなるまま  2007年)
  7. 『御裳濯河歌合』の恋歌 (老若の視点から対の二首を)
  8. パズルで遊ぶ (山家集雑歌をジクソーパズルに)
  9. 山家集雑歌【述懐歌群】を読む (西行は何を書き残したかったのか  2008年)
  10. 山家集雑歌【無常・哀傷歌群】を読む (春はあかるくはじまったのだが  2009年)
  11. 釈教歌法華経を読む (西行の釈教歌を手掛かりに法華経を読む  2010年)
  12. "往生要集"の欣求浄土【十楽】を読む (西行の釈教歌とあわせ読む  2011年)
  13. 玉葉和歌集を読む (玉葉和歌集に撰ばれた西行歌か  2012年)
    西行の生涯とその歌 (これがメルマガ執筆の発端  2000年)
    白居易と西行
    西行を勉強するきっかけ    西行の生涯とその歌【総集編】
    桜の歌    夏の歌    ゆかりの地を訪ねて  などなど

2013
2013年も"玉葉和歌集"を読んでいく。まずは旅歌から入る。
1.とまるべき宿をば  為兼が西行を思い描きながら詠んだのではなかろうか。  2013/3/1
    とまるべき宿をば月にあくがれてあすの道ゆく夜はの旅人  京極為兼
2.たのむらんしるべもいさや  ある人が旅先の西行のもとに言ってよこした。  2013/3/14
    たのむらんしるべもいさや ひとつ世のわかれにだにもまどふ心は  西行
3.くやしきはよしなく君に  宮仕えしていた人が出家し、住みなれた都を  2013/3/27
    くやしきはよしなく君になれそめて いとふ都のしのばれぬべき  西行
2012
2012年は季節とともに"玉葉和歌集"を読んだ。
1.季節とともに、まず冬歌  京極派を最も代表する為兼の歌からいこう  2012/1/26
  さゆる日のしぐれの後の夕山にうす雪ふりて雲ぞ晴れ行く  京極為兼
  冬歌のつづき  これから玉葉和歌集より全西行歌をひろっていく。今回は冬歌から一首
  雪うづむそののくれ竹おれふして ねぐらもとむるむらすずめかな  西行法師
2.今年の春は遠い 早春霞といふをよませ給うける  2012/2/13
 春きぬとおもひなしぬる朝けより 空も霞の色になりゆく  伏見院
3.しられずとも春歌  花の歌よみ侍りける中に  2012/3/22
 山寒み花咲くべくもなかりけり あまりかねても尋ね来にける  西行法師
4.桜のとがには  しづかならんと思ひ侍るころ、  2012/4/12
 花見にとむれつゝ人のくるのみぞ あらた桜のとがにはありける  西行法師
5.春をながむるに  修行し侍りけるみちにて  2012/4/26
 ながむるに花のなだての身ならずは このもとにてや春をくらさん  西行法師
6.散ってしまったが  山路落花  2012/5/12
 ちりそむる花の初雪ふりぬれば ふみわけまうき志賀の山越  西行法師
7.春の別れ  雨中三月尽といふ事を  2012/5/25
 とぶ鳥のをくりのつばさしほるらし 雲ぢ雨なる春の別れに   伏見院
8.夏歌はほととぎすから 夕郭公といふことを  2012/6/14
 里なるゝたそがれ時の時鳥 きかずがおにて又なのらせん   西行法師
9.夏歌に涼しさを 夏歌の中に  2012/8/23
 枝にもる朝日のかげのすくなさに すずしさふかき竹のおくかな   京極為兼
10.いつの間にか、秋歌 秋歌の中に  2012/10/26
 鹿のねをかきねにこめてきくのみか 月もすみけり秋の山里   西行法師
11.月歌 月歌の中に  2012/11/19
 月さゆるあかしのせとに風ふけば こほりのうへにたゝむしらなみ   西行法師
12.いまだ秋歌 月をよみ侍りける  2012/12/18
 人も見ぬよしなき山の末までに すむらん月の影をこそ思へ   西行法師
13.冬歌で最終章 閑居時雨を  2012/12/18
 おのづからおとする人もなかりけり 山めぐりする時雨ならでは   西行法師
2011
2011年は"往生要集"の欣求浄土を読んだ
はじめに 十楽   2011/1/30
『往生要集』は日本仏教史上、はじめて浄土思想を体系的に説いた書だ。
その欣求浄土の章では、浄土での十種の楽しみが説かれている。今年はこれを読んでいく。
第一 聖衆来迎楽  2011/2/1
十の楽しみの第一は、仏や菩薩たちが迎えにきてくださること。西行の釈教歌は、
  ひとすぢに心の色を染むるかな たなびきわたる紫の雲
第二 蓮花初開楽  2011/2/10
十楽の第二は、蓮華の花が初めて開くこと、
  うれしさのなほや心に残らまし 程なく花のひらけざりせば
第三 身相神通楽  2011/2/24
十楽の第三は、この世では持ち得ぬ美しい姿と超人的な能力がそなわること、
  行きて行かず行かでも行ける身になればほかのさとりもほかの事かは
第四 五妙境界楽  2011/4/2
十楽の第四は、極楽において、色・声・香・味・触の五つがいかに妙なるもの、
  厭ひ出でて無漏の境に入りしより聞き見ることはさとりにぞなる
第五 快楽無退楽  2011/4/28
十楽の第五は、西方浄土の世界では楽しみが消えることがない。楽しみは永遠であること。
  ゆたかなる法のころもの袖もなほ つつみかぬべきわが思ひかな
第六 引接結縁楽  2011/5/11
十楽の第六は、縁ある人々を引きよせる楽しみ。
  すみなれしおぼろの清水せく塵をかき流すにぞ末はひきける
第七 聖衆倶会楽  2011/6/10
浄土で得られる楽しみの七つ目は多くの立派な聖者の人々と会えること
  枝かはし翼ならべし契りだに世にありがたく思ひしものを
第八 見仏聞法楽  2011/7/15
第八は、仏にお会いし、教えを直接聞くことができる楽しみだ
  ここのしなに飾る姿を見るのみか妙なるのりをきくの白露
第九 随心供仏楽  2011/8/24
第九は、思いのままに仏を供養する楽しみ
  花の香をさとりのまへに散らすかな わが心知る風もありけり
第十 増進仏道楽  2011/9/7
第十は、仏の悟りに向って進んでいくこと
  色そむる花の枝にもすすまれて梢まで咲くわが心かな
寂蓮の釈教歌  2011/11/2
西行の他に、十楽を詠んだ歌はないかとか、探していた。
  紫の雲路に誘ふ琴の音に憂き世をはらふ峰の松風  寂蓮
玉葉和歌集から  2011/12/7
玉葉和歌集に十楽を詠んだ歌をみつけた。
  たれもみなわたす心をはしとしてかみなき道にすすむなりけり  前参議教長
玉葉和歌集から  2011/12/9
京極派の従三位為子が詠んだ聖衆来迎の歌、
  むらさきの雲たなびきてはたちあまりいつゝのすがた待ちみてしかな  従三位為子
今年も終わりになって  2011/12/22
なにか不思議な導きを感じる今年のテーマであった。
  
2010
山家集および聞書集にある法華経二十八品の釈教歌
はじめるにあたって   2010/2/4
今年の西行学習は、山家集雑歌のうち釈教歌群を読む。
  闇はれて心のそらにすむ月は西の山べや近くなるらむ
序章 法華経のこと  2010/02/08
法華経をあつかった西行の釈教歌を読むまえに少し書かせてもらう。
第一章 法華経 序品  2010/02/24
最初の章が序品だ。[中略] この情景を西行はこう歌にする。
  散りまがふ花のにほひを先き立てて 光を法のむしろにぞ敷く
  花の香をつらなる袖に吹きしめて さとれと風の散らすなりけり
第二章 法華経 方便品  2010/03/12
方便 深着五欲の文
  懲りもせず憂き世の闇にまがふかな 身を思はぬは心なりけり
第三章 法華経 譬喩品  2010/03/30
三車火宅の比喩をとりあげた
  法知らぬ人をぞ今日は憂しと見る 三の車に心かけねば
第四章 法華経 信解品  2010/04/06
今回は長者窮子の比喩で、釈教歌は聞書集にある法花経廿八品より
  よしの山うれしかりけるしるべかな さらではおくの花を見ましや
第五章 法華経 薬草喩品  2010/04/19
この広い世界には数多くの種類の草や木が生い茂り、それらはみな雨雲の恩恵を・・・
  ひきひきに苗代水を分けやらで ゆたかに流すすゑを通さむ
第六章 法華経 授記品  2010/04/22
未来世において、ことごとく成仏することを得ん・・・
  おそざくら見るべかりける契りあれや 花の盛りは過ぎにけれども
第七章 法華経 化城喩品  2010/04/26
詞書 はかなくなりにける人のあとに、五十日のうちに一品経供養しけるに
  やすむべき宿をおもへば中空の旅もなににか苦しかるべき
第八章 法華経 五百弟子受記品  2010/05/20
衣裏繋珠の比喩
  おのづから清き心にみがかれて玉解きかくる法を知りぬる
第九章 法華経 授学無学人記品  2010/05/24
寿命無有量 以愍衆生故
  思ひありてつきぬ命のあはれみをよその事にてすぎにけるかな
第十章 法華経 法師品  2010/05/28
一念隨喜者 我亦与授 阿耨多羅三藐三菩提記
  夏草のひとはにすがる白露も花のうへにはたまらざりけり
第十一章 法華経 見宝塔品  2010/05/30
是名持戒 行頭陀者 則為疾得 无上仏道
  かひなくて浮かぶ世もなき身ならまし 月のみ舟ののりなかりせば
第十二章 法華経 提婆達多品  2010/06/03
提婆達多品の釈教歌が三首並んである。それらは脈絡ない並びで、・・・
  いさぎよき玉を心に磨き出でて いはけなき身にさとりをぞ得し
  これやさは歳積もるまでこりつめし 法にあふごの薪なりける
  いかにして聞くことのかく易からん あだに思ひて得ける法かは
第十三章 法華経 勧持品  2010/06/05
釈尊の叔母であり養母である摩訶波闍波提は、何故憂色 而視如来
  あま雲の晴るるみ空の月かげに うらみなぐさむをばすての山
第十四章 法華経 安楽行品  2010/06/09
又見自身 在山林中 修習善法 證諸実相 深入禅定 見十方佛
  深き山に心の月しすみぬれば かがみに四方のさとりをぞみる
第十五章 従地湧出品  2010/06/12
我於伽耶城 菩提樹下坐 得成最正覚 転无上法輪
  夏山の木かげだにこそ涼しきを 岩のたたみの悟りいかにぞ
第十六章 如来寿量品  2010/06/16
法華経で中心といわれる如来寿量品にやっとたどりついた。
  鷲の山月を入りぬと見る人は暗きに迷ふ心なりけり
第十七章 分別功徳品  2010/06/25
『法花経廿八品』にある《分別品 若坐若立 若経行処》の詞書がつく一首
  立ちゐにもあゆぐ草葉の露ばかり 心をほかに散らさずもがな
第十八章 随喜功徳品  2010/06/30
難解な歌だ。詞書は「如説而修行 其福不可限」
  からくにや教へうれしきつちはしもそのままをこそたがへざりけめ
第十九章 法師功徳品  2010/09/08
唯独自明了 余人所不見 (ただひとり、自ら明了にして 余人の見ざらん所なり)
  ましてましてさとる思ひはほかならじ我が嘆きをばわれ知るなれば
第二十章 常不軽菩薩品  2010/09/30
億億万劫より不可思議に至りて、時にすなわち、この法華経を聞くことを得ん
  よろづよを衣の岩にたたみあげて ありがたくてぞ法は聞きける
第二十一章 如来神力品  2010/10/7
わが滅度のあとにおいて、まさにこの経を受持すべし さすればこの者は・・・
  行すゑのためにとかかぬのりならば なにか我が身にたのみあらまし
第二十二章 嘱累品  2010/10/14
仏師智慧 如来智慧 自然智慧
  さまざまに木曽のかけ路をつたひいりて奥を知りつつ帰る山人
第二十三章 薬王菩薩本事品 2010/10/22
容顔甚奇妙 光明照十方
  花をわくる峯の朝日のかげはやがて有明の月をみがくなりけり
第二十四章 妙音菩薩品 2010/10/28
正使和合百千万月 其面貌端正
  我が心さやけきかげにすむものを ある夜の月をひとつ見るだに
第二十五章 観世音菩薩普門品 2010/11/2
弘誓深如海 歴劫不思議
  おしてるや深き誓ひの大網にひかれむことのたのもしきかな
第二十六章 陀羅尼品 2010/11/12
乃至夢中 亦復莫悩
  夢のうちにさむる悟りのありければ 苦しみなしと説きけるものを
第二十七章 妙荘厳王本事品 2010/11/30
又如一眼之亀値浮木孔
  同じくは嬉しからまし天の川 のりをたづねし浮木なりせば
第二十八章 普賢菩薩勧発品 2010/12/1
本シリーズ最後は山家集雑歌からもってくる。 普賢品
  散り敷きし花のにほひの名残おほみ 立たまうかりし法のにはかな
最終章 心経 2010/12/28
今年の最後は"般若心経"の釈教歌で締めようと思う。 心経
  なにごともむなしきのりの心にて 罪ある身とは露もおもはじ
2009
山家集雑歌のうち無常・哀傷歌群
年の初めは、心に春の立つ
今年も山家集雑歌を読んでいくことにした。ただ、それは次回からにし、今回は新年挨拶号として、『玉葉和歌集』春上巻にある2首を紹介させてもらう。
第1章 さらぬだに世のはかなさを
無常・哀傷歌群はつぎの歌からスタートする。題しらずの歌ではじまるのは、 昨年、勉強した述懐歌群と同じだ。・・・
  さらぬだに世のはかなさを思ふ身に鵺なきわたるあけぼのの空
第2章 鳥辺野を心のうちに
無常・哀傷歌群冒頭には題しらずの歌が13首並ぶ。その一連の歌の2首目、・・・
  鳥辺野を心のうちに分けゆけばいぶきの露に袖ぞそぼつる
第3章 越えぬれば
訃報が入った。このメルマガの古くからの読者でもあった・・・
  越えぬればまたもこの世にかへり来ぬ死出の山こそかなしかりけれ
第4章 夢四首
夢がキーワードになる。夢が詠い込まれた歌が四首つらなる。その1首目、・・・
  いつのよに長きねぶりの夢さめておどろくことのあらんとすらむ
第5章 昨日,今日,明日
時間が過ぎるのが、年とともに速くなっていく。朝がすぐに夕になる。つい先だって・・・
  こととなく今日暮れぬめり明日もまた変らずこそはひますぐるかげ
第6章 露三首
今回は、飛ばした三首を紹介する。偶然にも残った歌に露の文字があるので、・・・
  はかなしやあだに命の露消えて野辺にわが身やおくりおかれむ
第7章 朝はブルーか
それでも、朝はそれなりに「さあ、やるか!」の気分になるものだ。しかし、西行の朝は・・・
  つきはてしその入相のほどなさをこのあかつきに思ひ知りぬる
第8章 真意がつかみがたい一首
物事にはなんらかの脈絡があると信じ、その脈絡をなんとか読み解こうと試みる。しかし、今回は難題である・・・
  捨てやらで命をこふる人はみな千々の黄金を持てかへるなり
第9章 難解な一首
いやはや、むずかしい歌だ。そもそも、歌の意味がわからない。何冊かの本をめくったが、・・・
  亡き人をかすめる空にまがふるは道をへだつるこころなるべし
第10章 花、月、そして
とらえどころに迷う歌がつづいた。今回は、抵抗を感じさせず、沁みてきた歌を並べてみた。・・・
  散ると見ればまた咲く花のにほひにも後れ先だつためしありけり
第11章 西住危篤
ややもすると、抽象的、概念的な印象に流れる歌がつづいてきた。しかしここに来て、一気に具体性をおびた歌になる・・・
  もろともにながめながめて秋の月 ひとりにならむことぞかなしき
第12章 花と散りし待賢門院
待賢門院が亡くなるのが、久安元年(1145)八月。 行年四十五歳。・・・
  たづぬとも風のつてにも聞かじかし 花と散りにし君が行へを
第13章 かげうすい近衛院
鳥羽院と皇后得子との間に皇子降誕したのが保延五年(1139)。  その皇子は、3歳で即位し、近衛天皇になる。・・・
  みがかれし玉のすみかを露ふかき 野べにうつして見るぞかなしき
第14章(1) 鳥羽院
鳥羽法皇は、保元元年(1156年)に亡くなる。御歳、五十四。西行が三十九歳のときだ。・・・
  今宵こそ思ひ知らるれ浅からぬ 君にちぎりのある身なりけり
第14章(2) 鳥羽院
鳥羽院への哀傷歌のつづきを書く・・・
  道かはる御幸かなしき今宵かな 限りの旅と見るにつけても
第15章(1) 両親を亡くす
両親をつづけて亡した人への哀傷歌を二回にわたって記載する。最初は右大将公能へ・・・
  重ね着る藤の衣をたよりにて心の色を染めよとぞ思ふ
第15章(2) 両親を亡くす
おなじなげきし侍りける人のもとへ・・・
  君がため秋は世にうきをりなれど去年も今年も物思ひにて
第16章 遅れた心づかい
もう少し早ければと思うときがある。タイミングのちがいで・・・
  思ひ出づるなさけを人の同じくはその折とへなうれしからまし
第17章 身内の死
西行にとってゆかりのある人が死んだのだと思う・・・
  限りなく悲しかりけりとりべ山 なきをおくりてかへる心は
第18章 そとばを見て帰る
今回の歌、どう解釈したらいいものか。 その歌が、・・・
  亡きあとをそとばかり見てかへるらむ人の心を思ひこそやれ
第19章 寿命
親が死に、頼みにしていた婿にも死なれ、さらに不幸がくわわり、・・・
  この度はさきざき見けぬ夢よりも覚めずやものは悲しかるらむ
第20章 二条院
今回は二条院への哀傷歌をとりあげる。歌に入るまえに、二条院(二条天皇)について・・・
  こよひ君死出の山路の月を見て雲の上をや思ひ出づらむ
第21章 覚性法親王
皇位継承のラインから外れた皇子には、僧になるという・・・
  降りうづむ雪を友にて春待てば日を送るべきみ山べの里
第22章 三河の内侍
二条院の御あと、つまり、二条院喪中の御供養にいた三河の内侍という女性にあてた歌・・・
  かくれにし君がみかげの恋ひしさに月に向ひて音をや泣くらむ
第23章 むかしを偲ぶ
寄紅葉懐旧と云ふ事を、宝金剛院にてよみける・・・
  いにしへをこふる涙の色に似て 袂に散るはもみぢなりけり
第24章 周防内侍(われさへ軒の忍ぶ草)
周防内侍、われさへのきの、と書きつけけるふるさとにて・・・
  いにしへはついゐし宿もあるものを なにをか今日のしるしにはせむ
第25章 実方 (朽ちもせぬその名ばかりを)
みちのくにに、まかりたりけるに、野の中に常よりもとおぼしき塚の見えけるを、・・・
  朽ちもせぬその名ばかりをとどめおきて 枯野のすすき 形見にぞみる
第26章 住み捨てしそのふるさと
ゆかりなくなりてすみうかれにける古里へかへりゐける人のもとへ・・・
  住み捨てしそのふるさとをあらためて 昔にかへる心地もやする
第27章 弔問にいかない弁解の二首
おやにおくれて嘆きける人を、五十日すぐるまでとはざりければ、・・・
  なべてみな君がなげきをとふ数に おもひなされぬ言の葉もがな
第28章 故人の手紙
はかなくなりて 年経にける人の文を、 もののなかより見いだして・・・
  涙をやしのばむ人は流すべき あはれにみゆるみづぐきのあと
第29章 西住の死
同行に侍りける上人、 をはりよく思ふさまなりと・・・
  この世にてまた会ふまじき悲しさに すすめし人ぞ心みだれし
第30章 侍従大納言入道 その1
侍従大納言入道はかなくなりて、宵あかつきにつとめする僧おのおの・・・
  行き散らむ今日の別れを思ふにも さらになげきやそふ心ちする
第31章 侍従大納言入道 その2
同じ日、のりつながもとへ遣しける・・・
  亡きあとも今日まではなほ残りけるを あすや別れをそへて忍ばむ
第32章 寂然の妹
同じさまに世のがれて大原に住み侍りける妹の、はかなくなりにける、・・・
  いかばかりきみ思はまし道に入らでたのもしからぬわかれなりせば
第33章 二位の局
院の二位の局みまかりけるあとに、十首歌人々よみけるに・・・
  流れ行く水に玉なすうたかたの あはれあだなるこの世なりけり
第34章 二位の局の子らへ
あとのことども果てて、散り散りになりけるに、成範、脩憲 涙流して、・・・
  さくら花ちりぢりになるこのもとに名残を惜しむうぐひすのこゑ
第35章 弔問に来ないのは
兄の入道想空はかなくなりにけるをとはざりければ、いひつかはしける ー 寂然からの歌
  とへかしなわかれの袖に露しげきよもぎがもとの心ぼそさを
第36章 弔問に行かないのは
兄の入道想空はかなくなし寂然からの歌に返す
  分け入りてよもぎが露をこぼさじと思ふも人をとふにあらずや
第37章 無常の歌あまた詠みける
無常の歌あまたよみける中に
  いづくにか眠り眠りてたふれ伏さむと思ふ悲しき道芝の露
第38章 無常の歌あまた詠みける その二
無常の歌あまたよみける中に
  なき跡を誰と知らねど鳥辺山 おのおのすごき塚の夕暮

以上
2008
山家集雑歌のうち述懐歌群
雑歌を追うきっかけ  2008/1/9
西行歌ではありませんが、興味をひく歌に出会いました。これがきっかけで、・・・
  めぐりあひて見しやそれともわかぬまにくもがくれにし夜はの月かげ


第一章 世にあらじとも思ひ立つのだが   2008/2/17
出家しようとの思いに立ち至ったころ、京の東山で仲間たちと歌を詠みあうことがあった。そのとき提示された題が「寄霞述懐」だった。いい機会だったので、心境を披露した。
  そらになる心は春のかすみにて世にあらじとも思ひ立つかな
第二章 闇の晴れざらめやは   2008/5/10
聞き上手、説き上手の西行をイメージしながら、山家集雑歌を読み進む。
  おどろかぬ心なりせば世の中を夢とぞ語る甲斐なからまし
第三章 迷はんことは君ひとりかは   2008/5/30
うしろめたさを感じている人がいたとしよう。期待に応えられずにいる。そのことを気にしている。そんな負い目を持つ人がいたと、いいかえてもいい。
  いにしへにかはらぬ君が姿こそ今日はときはの形見なりけれ
第四章 君しるべせよ   2008/6/22
第三章で西行が「ある人」が仁和寺の奥なる所に住むと聞いて、尋ねていった部分を紹介した。 今回とりあげる部分が、そのつづきとみるかどうか・・・
  なべてみな晴れせぬ闇の悲しさを君しるべせよ光見ゆやと
第五章 君に晴るけん   2008/7/3
今回の詞書「後の世のこと、むげに思はずしもなしと見えける人のもとへ遣はしける・・」をみると、それは私に当てはまらないものでもないと思えた。そこで、・・・
  世の中に心ありあけの人はみな かくて闇には迷はぬものを
第六章 寄る方もなき   2008/7/24
いつものように詞書から入ろう。 その女房、いまは尼になって、西山に住む。それを聞いて、西行はたずねていく。・・・
  潮なれし苫屋も荒れてうき波に寄る方もなきあまと知らずや
第七章 いつならひし   2008/8/19
今日とりあげるのは、西行が29歳の頃、詞書から入ろう。待賢門院に仕えていた女房に中納言局がいる。中納言局は待賢門院落飾とともに出家し、・・・
  山おろす嵐の音のはげしさをいつならひける君がすみかぞ
第八章  光あらはせ   2008/9/6
これまでと比べ、詞書がかなり長い。中納言の局は天野に居を移している。そこを帥の局が訪ねていくところから話しは始まる・・・
  天降る名を吹上の神ならば雲晴れ退きて光あらはせ
第九章 君しかからば   2008/10/9
今回の歌にでてくる「死出の山路」というようなものを考えないこともないが、普段は、生が前面に出て、視界に入ってこない・・・
  ほとゝぎすなくなくこそは語らはめ死出の山路に君しかゝらば
第十章 宿りをおしむ君かな   2008/10/20
今回は有名な部分だ。能にも、歌舞伎にもなっている。摂津の国江口の里での話し。宿を貸してくれという西行に対し、・・・
  世の中を厭ふまでこそかたからめ仮のやどりををしむ君かな
第十一章 谷底に住む人   2008/10/26
西行歌でもあまり注目されないものもある。今回の歌もその部類だ。・・・
  世をすてて谷そこに住む人みよとみねの木の間を分る月影
第十二章 ある宮ばらに   2008/11/18
歳とともに一年がはやいこと!山家集雑歌を読んできたが、述懐歌では今回の一首を残すのみに・・・
  くやしきはよしなき君になれそめていとふ都のしのばれぬべき
第十三章 つくづくと物を思ふに   2008/11/28
雑歌冒頭の11首を読み飛ばしてしまった。ここまできて、もとに戻るのもおかしなものですが、 あらためて読み返す・・・
  つくづくとものをおもふに打ちそへて折あはれなる鐘の音かな
第十四章 昔がたりになしはてて   2008/12/15
読み飛ばしてしまった冒頭11首の残りの3首。これで、山家集雑歌のうち、述懐歌群は最終章・・・
  世の中にすまぬもよしや秋の月にごれる水のたたふさかりに
2008_plus
山家集雑歌の学習をジクソーパズルに
始めは12ピースの簡単なものですが、徐々にむずかしくなっていきます。
第1章から順にすすめるようリンクがつながっています。章立ては『山家集雑歌を読む』に対応しています。
完成に30分ちかくかかるものもあります。時間がおありのときにでもぜひ挑戦を!

凹凸型&非定型破片   第一章 世にあらじとも思ひ立つのだが
引き裂かれた紙きれ   第二章 闇の晴れざらめやは
細切れの紙きれ   第三章 迷はんことは君ひとりかは
水晶型破片   第四章 君しるべせよ   第五章 君に晴るけん   第六章 寄る方もなき   第七章 いつならひし

2007_B
2007年後半は『御裳濯河歌合』の恋歌を読んだ
『御裳濯河歌合』にみる恋心の変遷   2007/12/20

 「西行の恋心の変遷」を追ってみたいと、ふと思いはじめたのは昨年の六月。
教材は『御裳濯河歌合』にした。

  1. 24番  かずならぬ心のとがになしはてじ しらせてこそは身をも恨みめ
         もらさでや心のうちをくまれまし 袖にせかるる涙なりせば
  2. 25番  あやめつつ人知るとてもいかがせむ 忍びはつべき涙ならねぱ
         たのめぬに君来やと待つ宵の間の ふけゆかでただ明けなましかば
  3. 26番  世をうしと思ひけるにぞ成りぬべき よしののおくへ深く入りなば
         かかる身におほしたてけんたらちねの おやさへつらき恋もするかな
  4. 27番  人は来で風のけしきは深けぬるに あわれに雁のおとづれて行く
         物思へどかからぬ人もあるものを あはれなりける身の契かな
  5. 28番  なげけとて月やは物をおもはする かこちがほなる我が涙かな
         しらざりき 雲ゐのよそにみし月の 影をたもとにやどすべしとは

※『御裳濯河歌合』は、
西行が七十二首の歌を自選して、三十六番の歌合形式にまとめて、
伊勢の内宮に奉献したもの。  この『御裳濯河歌合』のなかで、
二十四番から左右とも恋の歌の組み合わせがはじまり、二十八番まで続く。
この『御裳濯河歌合』にみる恋心の変遷では、それらを順に追ってゆく。

2007_A
2007年前半はつれづれなるままに西行歌をとりあげた
  1. うろおぼえの「願わくは春死なん」   2007/4/21

      記憶力の衰えは勉強にひびく。・・・ 「願はくは」の歌もそうだった。
     有名な歌なので記憶に残っているつもりでいたが、
     いざ、どんな歌かといわれると戸惑ってしまう。

       願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月のころ

  2. 「願はくは」と「来む世には」   2007/3/28

      また桜の季節がめぐってきた。
     そんな折、桜を特集記事にした『旅の手帖』が届けられた。(中略) 
     「願はくは」は辞世の歌でないことは以前にも記したと思うが、
     この歌が西行の理想的な死に方への願望を示していることには相違ない。

       来む世には心の中にあらはさむ あかでやみぬる月のひかりを

  3. 命なりけりを思う旅   2007/4/4

      超ショートな日程だったが、私なりの「命なりけり」を感じる旅をしてきた。
     西行学習からは離れてしまうが、書いてみた。

       年たけてまた越ゆべしと思ひきや 命なりけり小夜の中山

2006
2006年は「年たけてまた越ゆべしと思ひきや」からはじまった
  1. 去年の秋の思い出になりますが、−−   2006/3/22
     思いもかけずデートの機会が訪れた。奥多摩の御岳山に行ってきた。
       年たけてまた越ゆべしと思ひきや 命なりけりさやの中山

  2. 山家集 花十首 より   2006/4/1
     また春がめぐってきた。西行の百首歌の冒頭の「花十首」を読んだ。
       山桜 ほどなくみゆるにほひかな さかりを人に待たれ待たれて

  3. この歌は、恋歌なんですが、−−   2006/4/5
     久保田淳氏の「西行和歌注釈批判」をつづけて読んだ。
       くれなゐのよそなる色はしられねば ふでにこそまづそめはじめつれ

  4. すみれの歌    2006/7/8
     情報について考えていたら、こんな歌が目に止まった。
       誰ならんあらたのくろにすみれつむ 人は心のわりなかるべし

  5. 夏の歌二首    2006/7/24
     数ある夏の歌のうち、私がいいなあと感じた二首をとりあげ、読み込んでゆく。
       道のべに清水ながるる柳かげ しばしとてこそ立ちどまりつれ

  6. あくがるる先は    2006/11/18
      あの時期、私は、現状から浮かびあがりたいとあがいていた。  仕事という空間のなかで・・・
       山おろしの木のもと埋む春の雪は 岩井に浮くも氷とぞ見る

2005
2005年春、世の動きに危惧し、ことば探しの旅に  しかし、三つで断念!

  1. わりなしや 凍る懸樋の水ゆゑに 思ひ捨ててし春の待たるゝ

  2. こととなく君恋ひわたる橋の上に あらそふものは月の影のみ

  3. あさましやいかなるゆゑのむくいにて かゝることしもある世なるらむ
2004_B
続 西行散策     2004年5月、もとのスタイルに戻し、西行学習ノートを再開
  1. 朝ごとに声をとどむる風の音は
     メールは海外在住の若い女性からでした。歌の解釈の質問でした・・・
  2. 「風の音は」は「かぜのおとは」か?
     「風の音は」でメーリングリストは盛り上がる・・・
  3. 堀田善衛『怪異・西行法師』なる章
     学習ノートの再開で、書物を読もうかと思っていた矢先、・・・
  4. 東京に捨てて来にける
     馬場あき子著『歌の彩事記』のページをめくっていたら、・・・
  5. 西行と無常
     栗田勇著『西行から最澄へ』岩波書店の・・・・・・
  6. あらし吹く
     丸谷才一著『新々百人一首』(新潮社)を教材に・・・
  7. 西行の研究といっても
     そんな折、手にしたされた高木きよ子著『西行の宗教的世界』の序説に・・・
  8. 中野孝次著『幸せな老年のために』
     中野孝次さんが16日に死去されました。同氏の・・・
  9. 中野孝次著『西行の花』
     そこに『中野孝次という人』と題するコラムが・・・
  10. 竹西寛子著「詞華断章」
     「詞華断章」は昭和63年から平成6年まで新聞に連載された、・・・
  11. 河野裕子「西行と桜花」
     本でも読むかと図書館に出向いたら、棚に『西行と兼好−乱世に生きる知恵』が・・・
  12. 久保田淳著 『古典を読む6 山家集』
     1) やっと、この本にめぐりあえた。1983年に岩波書店から・・・
     2) 「昔と今、憂き世」と題する章をもとに、山家集の雑部の冒頭にある歌を・・・
     3) 山家集雑部の二首目は「なさけありし昔のみなほしのばれて・・・
     4) 山家集雑歌の三首目にも「昔」がでてくる。「軒ちかき花橘に袖しめて・・・
  13. 久保田淳著 『古典を読む6 山家集』
     5) 「述懐十首」を「はこやの花、雲居の月」の章ではとりあげている。・・・
     6) ひきつづき、述懐十首を挙げる。月にいかで昔のことを語らせて・・・
     7) 「述懐十首」を読んでみて改めて、出離の決意、憂き世の思い出への執着、・・・
  14. ドナルド・キーン著『日本文学の歴史4』
     メールがあった。つぎの英訳の歌が西行のどの歌にあてはまるのかとの・・・
  15. 『白洲正子全集』より「西行のゆくえ」
     『白洲正子全集』は全十四巻で、何箇所かで西行が顔を出す。・・・
  16. 津田さち子著『西行夢幻』より「弘川といふ山寺」
     西行法師の入寂は文治六年(1190)二月十六日、河内の弘川寺に・・・
  17. 岡井隆著『旅のあとさき、詩歌のあれこれ』より
     「岡井隆はいま西行をどう考えるか?」・・・

2004_A
2004年春、西行学習も新たな方向を模索
    しかし、山家集の恋歌で少し遊ばせてもらう程度で終ってしまう

名を聞きて尋ぬる戀
   逢はざらんことをば知らで帚木の伏屋と聞きてたづね来にけり
自門歸戀
   立てそめてかへる心は錦木の千束(ちづか)待つべき心地こそせね
涙顯戀
   おぼつかないかにと人のくれはとりあやむるまでに濡るる袖かな
夢會戀一
   なかなかに夢にうれしきあふことはうつつに物を思ふなりけり
夢會戀二
   あふことを夢なりけりと思ひわく心のけさはうらめしきかな
夢會戀三
   夢とのみ思ひなさるる現こそあひ見しことのかひなかりけれ
2001
西行散策 (西行学習ノートを開始  2001年)
   西行に関する著作や西行にふれたエッセイなどを教材に学習
  1. 『西行の研究』で著名な窪田章一郎のご紹介からこのシリーズを開始
  2. 城功夫 「西行と宝物集」の研究論文を読んでいきます。
  3. 佐佐木幸綱「佐佐木幸綱の世界」で顔を出す西行の姿を
  4. 山田昭全「西行晩年の風貌と内的世界」をとおして、西行の宗教的世界を
  5. 井上靖が「西行 山家集」を編纂しています。その一部を紹介
  6. 中野孝次 NHKカルチャーアワー「生きる知恵」の第一回分を紹介
  7. 俵万智「九十八の旅物語」を(西行は一休みのつもりでしたが、--)
  8. 小西甚一「中世の文藝」をとりあげました
  9. 安田章生 「西行と定家」です。定家と対峙して西行を
  10. 赤羽淑「定家の否定的表現」で定家の歌をつづけて勉強
  11. 宮柊二「西行の歌」 を読みました。(宮柊二の歌も紹介)
  12. 加藤周一「日本文学史序説」 を西行を切り口で勉強
  13. 桑子敏雄「西行の風景」で文学的とも宗教的なものともいえない西行像を
  14. 佐藤正英「隠遁の思想」です。西行の歌とともに隠遁の世界
  15. 高橋英夫「西行」は「桜に生き、桜に死す・・・」の弘川寺の記載からはじまり
  16. 茅原雅之「家隆における西行歌受容考」で和歌史のなかで西行の意味を
  17. 塚本邦雄『御裳濯河異聞』をテキストに俊成と西行のイメージを浮かび上がらせて
  18. 檜垣孝「西行と俊成」は俊成から見た西行はいかに。上記の塚本邦雄と対比。
  19. 御裳濯河歌合判詞後に交わした俊成と西行の歌に関する雑感 を述べる
  20. 光田和伸「身の音−西行は読めているか」は「鈴鹿山うき世をよそにふりすてて」の歌を新解釈
  21. 中西満義「西行−生得歌僧の旅」で西行の旅に関する見方について
  22. 中野孝次 「生きる知恵」西行は以前掲載したNHKカルチャーアワーのつづき
  23. 「リナックスの革命−ハッカー倫理とネット社会の精神」から西行へ
  24. 臼田昭吾「西行の花と月の歌」、山家集は花月集と呼ばれるように月、花が多い
  25. 滝澤貞夫「西行の歌枕」、月との関連させながら、西行歌の歌枕を考察
  26. 錦仁「西行の恋の歌」、はたして西行の恋歌は体験の歌か否かをめぐって
  27. 大岡信「折々のうた」のなかから西行歌の秋歌、冬歌を中心に
  28. 上田三四二「西行への道」は花と月。桜の歌を存分に味わってください
  29. 安田章生「西行と定家」では定家と西行を歌への取り組み方などでを対比させます
  30. 堀田善衛「定家明月記私抄」で定家の表と裏を追ってみます
  31. 安田章生「西行と定家」をテキストにした後半部です
  32. 目崎徳衛「芭蕉のうちなる西行」では芭蕉の句と西行歌を並べてみました
  33. 山折哲雄「西行巡礼」から待賢門院の女房たちとの交流を
  34. 奥村晃作「西行における時代との対決」は西行を倫理的なる生を貫く人間ととらえる
  35. 竹西寛子&佐佐木幸綱 対談「西行、身と詞と」ではゆれる西行の魅力に迫ります
2000
2000年から「西行の生涯とその歌」を書き始めた
  2000〜01年にメールマガジンに連載した
「西行の生涯とその歌」のバックナンバーです。

西行の生涯を五期に分け、各期を数ページで構成しています。

 ・ 第一期: 若き義清
 ・ 第二期: 出家直後
 ・ 第三期: 陸奥への旅とその後
 ・ 第四期: 四国の旅
 ・ 第五期: 晩年期

白居易と西行
 1)なぜ白居易が   2)元白唱和詩  3)西行と寂然 4)西行と西住
 5)元和五年の唱和詩 6)元眞に贈る  7)十五夜   8)和漢朗詠集

西行を勉強するきっかけ (西行学習の序文)  2000年春
   玉葉・風雅の先駆けとしての西行を紹介します。
   このWebサイトを立ち上げたとき書いたものです。


西行の生涯とその歌・総集編
   2003年9月にそれまで連載したものを集大成。
   【その生涯】【歌】【解説】【エッセイ】で構成されています。

特集:桜の歌  2000年春
   2000年春に近所の桜と西行の歌を味わいました。
   それがスタートでした。


夏の歌 −メルマガの読者からの寄稿  2000年夏
   読者が選んだ「夏の歌」を掲載しています。
   メルマガ「西行の生涯とその歌」から抜粋しています。


西行ゆかりの地を訪ねて
弘川寺   2005年春、西行メーリングリストのオフ会に参加


その他のページへのリンク
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・ 自己紹介 (辻野武彦)  updated 2012/12/6
自己紹介へ   ※このサイトをご覧ください。(左のアイコンでも可)
 2012年 最終章 2012/12/6

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